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2010信越五岳110km(4)

ゆっくり遠ざかってゆく先行チームの背中が見えなくなった。

 キャンプ場入口のトイレに寄ってから、遊歩道を進む。木道部分の硬さは、膝には却って優しくない。早歩きをしながら、後続のライトや熊鈴が近づくと道を譲る。

階段を登ったり下りたり、時々軽く走ってみたりしながら、奥社の参道へ到着。
「どうする?走ってみるか?」と尋ねるが、「砂利が走りづらいから歩きたい」とのことで、随神門まで全て歩く。

 門の手前で誘導スタッフの方に声援をもらう。U島センセーがいたらしいのだが、気が付かなかった。「頑張れ!」と言われても歩き続けていたら、「二人で仲良くいけばいいよ!」と誰かに言われた気がするけど、あの声がそうだったのかな?

 さて、ここまでしっかり休んだので、随神門を左折してからは、「そろそろ行ってみる!」とラン再開。なるべく走りやすそうな箇所を選び、硬そうな段差は歩きを交え、ほぼ走り通して鏡池に到着。ようやく走りのリズムが戻ってきた感じがした。
 少なくとも、この区間、去年の自分よりずっと走れた。

<7A 鏡池 着 14時間28分 87km地点>

 鏡池に到着。
立ち止まろうとする弐号を促して、エイドまでの100mくらいも、ゆっくり走ってつなぐ。

 ムサシ2杯、温泉饅頭やチップスター、パワーバーなどを補給。今年のチョコレート味のパワーバーは、結構食べられた。塩飴をもらってガリガリかじりながら、2分半後には出発した。

 最初の階段を下るところで、脚を引擦りつつも、口は元気な選手の後ろに並んだ。
トレイルの入口の軽い登りで前に出させてもらい、「じゃ、軽く行くよ」と弐号に声を掛け、控えめに走り始めた。
 さっきの選手の他に、もう1名の選手が続き、4名ほどの隊列が出来た。

 「こんなペースで行ける?」と時々弐号に確認しながら、先頭を走る。下りの段差や、ちょっとした登りは、迷わずに歩きを交える。

 後続の選手に、「膝痛抱えてるんで、よかったら、先に行ってくださいね」と声を掛けるが、どうやら一緒のペースで行くという。
 そんなわけで、ここからしばらく、電車ごっこの運転手みたいな展開になった。

 古池からの下りと同様に、「橋!」「岩!」「川!」と叫びながら走る。最初のうちは、返ってくるのは弐号の「ハイ!」だけだったのだが、やがて、
「岩!」→「岩で~す!」→「岩~!」 と、隊列の後方へ伝言が伝わるようになり始めた。

 そのうち、「登り坂だけど、終わりが見えてるからこのまま走るよ!」「了解で~す」、みたいな展開になり…。
明らかに普通に走れるトレイルになっても、弐号が「ちょっと膝痛い」と言うので歩くと、皆さんも一緒に歩いちゃったり、みたいな。(^^;

それでも、他人が加わることで、弐号も簡単に「休みたい」とは言いづらい雰囲気になり、逆に走りのリズムは良くなってきたと思う。

 そんな感じで、硯石、小鳥ヶ池と進み、そのまま中社を通過。完全にペースが出来上がって来た。
 舗装路の上り勾配は、パワーウォークでグイグイと進み、ちょっとペース速かったようで、息の上がってる方もいたような気がしたが、サラリと流してそのまま進む。
「独りだったら、絶対にこんなペースで進めない!」とか言われてたような気がする。

 男道からのトレイルも、「溝!」「溝!」「泥濘!」などと掛け声合わせながら走り、結構な人数をパスしたようだ。なにやら、この区間、すでに歩いてるグループが意外と多かった印象がある。

 戸隠スキー場の照明が見えてきた。グルッと右に回り込んで、「岩戸」エイドに到着した。

<8A 戸隠スキー場「岩戸」着 15時間26分 87km地点>

戸隠に来たら、何はともあれ蕎麦で決まり!
が~っと勢いよく一杯平らげ、弐号の残りをズズッ~と流し込む。さらに、ムサシ、葡萄を頂いて、手持ちのジェルを投入し、最後はコーラで口直し。ご馳走様。
ここで、兼俣エイドでスタッフやってた松子さんに遭遇した。隊列の後方にいたチームM永の選手とは顔見知りみたいだった。

他のメンバのトイレ休憩を待ち、いよいよ最後の難関、瑪瑙山へ続くトレイルに突入。

<戸隠スキー場出発 15時間33分> …まだU子さんより3分貯金あり

「竹細工の森」のトレイルは、試走時よりもかなり泥濘んでいた。グチャグチャの箇所も多く、着地のポジションに気を遣った。
ここからも、これまで同様に「木の根トラップ!」「橋!」「川!」「段差、降りると泥濘!」と声を出しながら進む。
序盤の緩い起伏を終え、「メノー山」分岐看板辺りまで来ると、流石に皆さん、疲労の色が隠せない。(でも、その割にはよく喋ってるから、まだ余力ありと判断)
「山頂を過ぎれば、一か所登りもあるけど、残り13kmはほとんど下りですよ」などとコース情報を伝えながら気分を紛らわせるようと努めた。
「13kmの下り…キツソウデスネ…」   …どうやら逆効果だったみたい。coldsweats01

傾斜が一段階険しくなる頃から、弐号の呼吸音が大きく聴こえるようになってきた。自分は先頭だから気がつかなかったけど、隊列の人数が心なしか増えてたみたい。途中でパスした選手が、そのまま隊列の最後尾にに加わったりしてたみたい。
「ちょっと休みたい…」とのリクエストがあると、「じゃ、あの矢印看板まで頑張ったら休もう」などと、少しでも先に引っ張る。だんだんペーサーらしくなってきてる自分…。

短い間隔の二回目の休憩の段階で、チームM永さんが、「ここから一人で行ってみます!」と先行して行った。「ここまで引っ張ってもらって助かりました」とお礼を言われ、ちょっと嬉しかったりした。good

少し進むと、もうゲレンデに出た。いくつかの集団の灯が、静かに登って行くのが見える。

自分の足元を睨みながら、黙々と登る。かなり加減しているつもりでも、疲弊した選手にとっては厳しいペースだったに違いない。
ぐいぐいと進んで行くと、呆気なく、先行グループの最後尾に追いついてしまった。

「先に行かれますか?」と尋ねられ、「どうする?」と弐号に確認すると、「ちょっと身体を休めたいから、ゆっくりでいい」とのこと。
しばらく大人しく歩いていたが、その前のグループの灯がどんどん遠ざかって行くので、「ちょっと前に出るぞ」と告げて、パスさせてもらった。
去年に比べると、気温は低くない。シェルを着ないでちょうど良い感じ。夜間走行には最適のコンディションだった。night

「あのリフトまで登るんすか~?」と後方から質問が飛んでくる。
「もうちょっと登ると思うけど。岩の色が、赤味を帯びてきたら、もうすぐ天国だからね~!」と応える。

疲れ切った選手にペースを合わせているので、自分的には、かなり余力がある。
ゲレンデ上部の左側、トレイル入口を示す看板が、意外にすぐに現れた。
瑪瑙山のゲレンデ登りって、もう少しきついイメージがあったんだけど…。前回の試走が、8月の猛暑の頃だったからかな?

まもなく登りきる、という辺りで、山頂方面から大きな歓声が響いてきた。
「きっと、山頂で喜んでる選手の声ですよ!あと一息!」と後続を励ます。

すると、奇声の主が、トレイル入口からにゅうっと姿を現した。

「皆さん、よくここまで来ましたね!おめでとうございます。もうすぐ山頂、そして、その先にはゴールですよ~!山頂を過ぎれば、あとはほとんど下りですからね!」

声の主は、逆走してきた石川さんだった!
そして、たちまちテンションが急上昇する選手一同なのであった。happy02

石川さんを見送り、がっつりと先を急いで尾根に出ると、すぐに瑪瑙山頂。選手が何人も休んでいる。
自分と弐号は、そのままスルーで先に進むことに。
鏡池からずっと一緒だった名古屋の選手は、「自分はここで少し休んでいきます。ゴールで会いましょう」とのことで、ここでお別れした。

<瑪瑙山山頂通過 16時間48分(22:18PM) 96.9km地点> U子さんペースに20分の貯金!scissors

予想以上に皆さん頑張った。自分の皮算用では、ここからゴールまで約2時間、と見積もっていた。

(続く)

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