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続・柏崎マラソンの記憶

復路に入った。

これから観音崎の登坂へ向かうランナーと対面走行になる。
みんなキツそうだが、このあと、もっと厳しい壁が待ってるからね!と、ちょっぴり優しい気持ちになる。でも、自分の余裕度もあまりなくなってきた…。

序盤の、まだ登り勾配が始まる前の段階で、やけに疲労感が残っていることに訝しさを感じたことを思い出した。
前夜の休出作業で、ハラハラドキドキの嫌な汗をかいたことが精神的疲労の原因かも知れない。
でも、それより、やはり4週連続レースの疲労の蓄積のほうが影響は絶大な気がする。

高浜の北陸道では、往路で応援してくれたお婆ちゃん達が、同じように声援を送ってくれる。
辛うじて手を振ったり、「ありがとうございま~す」と応えてはいるものの、笑顔を見せるのが正直しんどくなってきた。

25km地点で、お姉さんがスペシャルを取った。
一般ランナーの自分は、スポドリと水を補給。まだ5mほどしか差は開いていない。
高校生ボランティア諸君に「ガンバです!」と声援をもらい、「どうもありがと!」と大声で応える。
エイドを過ぎて左折すると、まもなく勝山への峠越えに向かう。

25km通過:1h53'10<23'03> (4'28-4'37-4'45-4'37-4'36)

徐々に、緩い登り坂が始まった。
去年は、(大した練習もせずに)ここからペースアップして集団を抜け出し、結果的に37km過ぎに両足痙攣という事態を招いていたので、今日は最初から、この区間は自重することに決めていた。 だが、現実的には、自重しているのではなくて、想定外の疲労感で身体が重くなり、ペースが上がらなくなってきたというのが正しい見方だろうな、と自己分析した。

3週間前の新潟マラソンでも使用したクリールの赤のシングレット。その時と同様に、今日も脇の後ろ側の皮膚擦れがひどい。10km手前から痛みを感じていたのが、すでに擦過傷を通り越して、えぐられた赤身が露出してきている。時々、傷口に張り付いた部分を指で剥がしてやるのだが、汗の塩分が沁みて痛い。「10kmレース以外では、もう二度と着ない!」と涙ながらに固く決意する、因幡の白ウサギ君なのであった。down

勾配が急になり、著しくペースダウンしている先行ランナーを二人ほど拾った。
峠を登り切る手前で、反対車線を進む最後尾ランナーと擦れ違った。その後方に、後走車、収容者用マイクロバスが続く。すでに何人かお客さんが乗ってるようだった。この時点では、自分には無関係な乗り物だと思っていたのだが…。sweat01

ようやく峠を越えると、急な下りが始まる。
お姉さんは快調にペースアップ。じわじわと差が広がり始めた。自分のラップは4'40まで落ちていた。
最後のカーブで、後ろから迫って来たバイクと車に接触されそうになり、振り返って睨み付ける。下りの勢いで多少大回りをしながら、西山の分岐をV字に右折して勝山の田園地帯へ向かう。
この付近だけ、ひときわ応援団が多い。が、ここを過ぎると、しばらくは寂しい平坦な道路が続く。

お姉さんより前には、先行するランナーの姿は見えない。選手同士の前後の間隔が広い、というのが自分の柏崎マラソンの印象だ。

それにしても、この疲労感は一体なんだ?と考え始める。「35km過ぎからのペース走?この状態じゃ無理だろ!」と思い始める。
同時に、「これは、苦しくなった終盤に起こりがちな、目標を都合よく下方修正しようとする脳の指令なのだろうか?だとしたら、これを克服して、最後まで予定通りにプランを遂行するべきなのではなかろうか?」と考え直してみたりもする。think

とりあえず、今日のプランは、30km距離走が最低条件。これが当初のトレ計画だった。そこに、あわよくば35kmからのペース走を追加してみようと考えたのが、数日前に思いついたオプション。従って、30kmを過ぎたら、35kmまでは流してもいいよな~とは思っていた。

そんなことをあれこれ考えていると、いつのまにか陸連登録のおじさん(でも、自分より若いかも…)に追いつかれ、たちまち抜かれてしまった。去年も、同じ選手に終盤抜かれたような記憶がある。
折返してから、順位を下げたのは初めてだった。お姉さん、おじさん、うさぎさんが、15m間隔くらいで縦に並んだ状態になった。

果たして、今日は最後まで全力を振り絞るべきなのか?
それとも、追い込み過ぎずに余裕を残して終えるべきなのだろうか?

正解がわからないまま、30km手前のエイドに到着。banana
スポドリ、水、そして、痙攣対策でバナナを摂取。少しペースダウンして皮を剥きながら、モグモグ食べた。ということは、この先の激坂を超える覚悟を決めたってことなのか?
食べ終わったところで30km表示。

30km通過:2h16'48<23'37> (4'33-4'49-4'52-4'41-4'42)

30km地点を過ぎ、150mほど進んだ辺りだったか、突然、立ち眩みに襲われた。一瞬、グラッとした。
「あ、今日はここで止めておこう」と即断し、スタッフがいる地点まで進んでレースを打ち切った。
あっさりしたもんだった。それにしても、疲れた…。gawk

最後は時計を止め忘れたので、30kmまでしかタイムがわからない。
30km距離走:2時間16分48秒(@4'34)

疲れたけど、自分一人でやるのは難しいトレーニングが出来た。

.

.

スタッフさんに、巡回中の救護車がまもなく来るから、それに乗って帰ればいいよ、と言われた。
「お手数掛けます~」と頭を下げながら、コース脇の農道でしばらくダウンJogと整理体操。
折返し地点で擦れ違った選手が、次々と目の前を通り過ぎていく。

だんだん身体が冷えてきた。汗をびっしょりかいているから、立ち止まれば、たちまち体温が低下する。
誘導係の地元のおじさん達とお喋りしながら車を待つが、なかなか来ない。
ゆっくり走って競技場まで戻りますわ…なんて言い始めた矢先、反対方向から救護ワゴンが到着。

毛布を渡されて後部座席に乗る。
と、そのままワゴンは折返し方面へ向かって出発。
「あ、やっぱりね…」
なんとなく察していたが、このまま競技場へ連れて行ってもらえるのではなく、最後尾からコースを辿って、要救護者をピックアップして行くのであった。

保健婦さんらしき人が同乗しており、歩いている走者をみつけては、「大丈夫ですか?」と声を掛けていく。
なかなか体験する機会のないことなので、眼をクルクルさせながら様子を観察する。

歩いてる人でも、みんな元気そうだった。「大丈夫です~!」と明るく手を振る人が多かった。でも、当分走りそうもなかったけど…。

ついに観音崎手前まで戻ってきてしまった。
撮影ポイントを過ぎると、最終ランナーが通過して行った。
ここで、ワゴン車を降ろされ、正真正銘の「リタイア者収容バス」にトランジットした。

車内に一歩足を踏み入れると、空気が重い…。
15~6名の先客がいたが、それぞれ、微妙な間隔で座っている。
斎場へ向かうバスでも、ここまでどんよりしてないだろう、と思った。
ここにも、保健婦さんらしき女性が2名、甲斐甲斐しく働いていた。
「寒くないですか?」「お水要りますか?」と気を遣ってくれる。
「大丈夫で~す!」とハキハキ応える自分は、完全に浮いた存在になっていた。

そもそも、格好からして浮いている。シングレットにランパン履いてるのは自分ひとりだけ。他の皆さんは、長袖シャツにロングタイツの人ばかりだ。相変わらず、汗が冷えてきて寒い…。毛布に包まって、両腕を擦り続けた。penguin

峠超え区間で、追加のお客さんが3人ほど増えた。
途中からコースを外れて、直接、競技場へ向かうことに。自分がレースを打ち切ってから、もう1時間以上は経過している。

具合が悪くなった青年がいたらしく、国道に出たところでバスを停めて、バケツに嘔吐。ナイチンゲールに背中を摩って貰っていた。
このシチュエーションで優しくされたら、十中八九、惚れてまうやろ~。(^^;

「皆さん、すみません」と青年が頭を下げて乗車してきた。
いや、しかし、そこまで自分を追い込める君は立派だ!なかなか出来る事ではないぞよ、と心の中で拍手を送る私なのであった。

スタートから3時間40分後くらいに、競技場に到着。バスを降りて、震えながらトン汁サービスにありついた。
収容者バスは、次のお客さんを乗せるべく、再びコース上へ戻っていった。お疲れ様です。

陸連のお姉さんや、mbさんの結果はどうっだったのかな?と思い、リザルト掲示板へ何度か足を運んでみたが、登録の部は出場者が少ないせいか、なかなか掲示されず、諦めて風呂へ。
駐車場脇の立派なプール施設のお風呂に、割引料金200円で入れてもらえた。
擦過傷が大変な事態になっていて、掛け湯の瞬間に悲鳴を上げた…。もう、絶対に着ないんだから…。

車に戻ると、弐号からのメールが届いていた。
久しぶりに長い距離を走るつもりが、1時間で打ち切ってしまったらしい。そんなことまで似なくてよいのだが…。
かなり凹んでいるようだったので、特設ショップを物色し、冬場を乗り切るマストアイテム、クールなデザインのロングスリーブシャツをお土産に購入。

時々、エサを与えないと、活動を停止してしまう弐号さんなのであった。(←シーマンみたいだな… coldsweats01

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コメント

おつかれさまでした。
擦過傷の具合はどうですか?
3時間40分というと
たぶん競技場の観覧席で着替え中か
一般の部の表彰を見ていたタイミング。
お近くだったのかもしれませんね。

それにしても
収容後は時間が掛かるもんなんですね。
海の景色は好きだけど
観音崎は1回でいいかな(笑)

本番がんばってください!

お疲れ様でした~。
昨日公開された写真を見たら、私、mbさんと競技場内で併走してました。

擦過傷のほうは、毎日オロナインを塗りこんでますが、練習で腕振りをするたびに瘡蓋が擦れて生傷が再露出…という無間地獄になりつつあります。
 収容車は、最初は興味津々だったんですが、やはり乗るべきものではない、という結論に達しました。なるべく、今回で最後にしようと思います…。

初挑戦の昨年は、「絶対に二度目はない!」と思った柏崎のコースなんですが、訣別する前に一度は攻略してみたい、と変節しつつあります。危険な兆候です。

来年、変な気を起こされないようにお祈りしています…。

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